2013年10月29日火曜日

舟が近づく処

台湾東北部・蘇澳・南方澳の外海。



















台湾の東海岸は、
富士山より高い山々からすべり降り
海の底まで突き刺さる断崖が
南の方から延々と続いてくる。
海底もぐっと深くえぐれている。
途中、
ほんとにわずかながらもまとまった平地が台東と花蓮。

そして、ほぼ北端まで来てようやく現れるのが東海岸最大の蘭陽平野。
南方澳はその三角形の平野の南端。

つまり、写真右手の海に刺さる山こそは、
南から延々と続いて来た断崖が、
まさに最後に着水する末端を見ていることになります。

遥か舟でこの島に巡って来た海の人びとが、途切れなく続く断崖の果てにようやく見た風景でもあります。